こんにちは。練馬区大泉学園の、ひとり税理士、上原啓輔です。
本日は、iDeCoについて書きます。個人事業主もサラリーマンも加入できますが、今回は、個人事業主の方に向けた解説となります。
目次
概要
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、自分が拠出した掛金を、自分で運用し、資産を形成する私的年金制度です。20歳以上から65歳までの人が加入出来ます。国民年金に上乗せして掛けるので、加入は任意です。
掛金は、月々5,000円から始められ、1,000円単位で自由に設定出来ます。掛金の上限は月額68,000円(年額816,000円)です。
また、金融商品の運用益は、通常20.315%の税金が掛かりますが(源泉分離課税)、iDeCoの運用益は非課税となります。
なぜ節税になるのか
iDeCoの掛金は、所得控除になるので、所得(利益のようなもの)からマイナス出来ます(所法75)。これは、小規模企業共済や国民年金、国保の掛金と同じような取り扱いです。
また、受け取り時には、退職金や年金形式で受け取れます。退職金や年金形式の受け取りは、税金面で優遇されていますので、受け取り時も節税効果が期待できます。
申し込み方法
金融機関やネット証券で申し込みが可能です。取り扱いのある運営管理機関は、こちらのHPから確認が出来ます。
https://www.ideco-koushiki.jp/operations/
デメリット
iDeCoにはいくつかデメリットと言えるものがあります。
60歳まで引き出せない
個人的にはこれが最大のデメリットだと思います。iDeCoは自分の金融資産ですが自由に引き出すことが出来ません。資金繰りが厳しい時にも、資産としてあてにできません。あくまで、年金としてもらえる部分を手厚くしている、というイメージになります。
元本割れのリスクがある
iDeCoは元本割れのリスクがあります。金融商品を自分で選択して運用しますので、運用益が出るかどうかは確約されません。
ただし、元本確保型の商品もありますので、リスクを極力取りたくない場合は、そのような商品を選択することも出来ます。
手数料がかかる
iDeCoは加入時や掛金拠出時に手数料がかかります。
https://www.ideco-koushiki.jp/start/entry.html
HPからの抜粋です。
加入・移換時手数料(初回1回のみ):2,829円
加入者の方や企業型確定拠出年金からの移換者の方(加入者及び運用指図者)について、加入時又は移換時に手数料として2,829円をご負担いただきます。加入者の方については、初回の掛金又は企業型確定拠出年金から移換された個人別管理資産のうちから、企業型確定拠出年金から個人別管理資産を移して運用指図者となる方については、移換された個人別管理資産のうちからそれぞれ差し引きます。
加入者手数料(掛金納付の都度):105円
加入者の方には、手数料として掛金納付の都度105円をご負担いただきます。
還付手数料(その都度):1,048円
国民年金の未納月が判明した場合等、当該月の個人型確定拠出年金(iDeCo)の掛金を加入者にお返し(還付)する必要が生じた場合、手数料として還付金のうちから1,048円を差し引きます。
結局、iDeCoは加入した方がいいの?
個人的な考えですが、iDeCoは60歳まで使わなくても大丈夫な余裕資金があれば、加入すべきだと思います。
こちらの記事でも紹介していますが、小規模企業共済の方が、柔軟性も高く、また貸付制度も利用出来ます。なので、順番としては、まず小規模企業共済を満額掛ける→それでも資金に余裕があればiDeCoに加入する、という流れがいいと思います。
まとめ
個人事業主は、社会保障という意味では、サラリーマンに大きく劣ります(個人事業主になると痛感します)。自分の身は自分で守るしかありません。年金の受給はまだまだ先だ、と思っていても早めに準備するに越したことはありません。
個人事業主の節税に興味があれば、税理士に相談してみるのもアリかなと思います。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
本日もよい一日を。
サービスメニュー
- 税務顧問サービス、スポット税務相談、開業/会社設立の支援、融資サポートなど。
- 海外取引の税金、国際税務や英語対応が可能。
- マネーフォワードやChatworkを使い、経理業務の効率化のご支援。
- 対応エリア:練馬区、渋谷区、豊島区、杉並区、中野区、新宿区、世田谷区を中心に、東京23区
西東京市、三鷹市、武蔵野市など、東京23区外
神奈川県、埼玉県、千葉県。
長野県(出身地のため)。
※オンラインツールを使い、全国対応も可能です。