こんにちは。練馬区大泉学園で会計事務所を運営している、税理士の上原啓輔です。

本日は、「非永住者の外国税額控除」の記事を書きます。

非永住者も外国税額控除を受けることができる

「非永住者」とは、居住者のカテゴリーに属している区分です。

「非永住者」のイメージは、「日本に1年以上住んでいるような外国籍の方」です。

こちらのブログに、もう少し詳しく書いています。

【所得税】個人の納税義務者の区分について

たとえば、非永住者の方が、外国で収入があり、外国で税金が課されたとします。

その収入が日本でも申告する必要がある場合には、日本でも税金が課されます。

そすると、外国と日本で同じ収入に対して、二重で税金が課されます。

そのような二重課税を排除するために、「外国税額控除」という制度があります。

「外国税額控除」は、非永住者でも適用があります。

非永住者の外国税額控除の範囲

まず非永住者について、日本で課税される所得の範囲ですが、①国外源泉所得以外の所得と、②国外源泉所得で国内において支払われ、又は国外から送金されたものです（所令7①二）。

非永住者の外国税額控除は、基本的には②に該当する取引に対して、適用されます。

すなわち、非永住者が国外源泉所得の一部または全部を国内で受けるか、あるいは国内に送金して日本で課税される場合（送金課税）は、その部分に対する外国の税金は、日本で外国税額控除の対象となります。

よって、国内で支払われたり、国内に送金されたものが無い場合は、日本において課税される所得が無いため、外国で税金が課せられているとしても、外国税額控除の対象とはなりません（所基通95-29）。