Q:わたしはWEBデザイナーの個人事業主ですが、事業主貸と事業主借をどのように使い分けたらいいか分かりません。
A:事業主貸は、「事業主にお金を貸す」時に、事業主借は、「事業主からお金を借りる」時に使用する勘定科目です。
解説
事業主貸
事業主貸は、「事業主にお金を貸す」ときに使う勘定科目です。
具体的には、以下のような時に使用する勘定科目です。
- 事業用の銀行口座から、プライベートで使うための現金を引き出した。
- 事業用の銀行口座から、住民税や所得税、生活費などを支払った。
ポイントは、事業用のお金などを、プライベートで使った時に用いる勘定科目、ということです。
☆仕訳例
事業用の銀行口座から、プライベートで使うための現金を引き出した
借方 | 貸方 |
事業主貸 10,000円 | 預金 10,000 |
事業主借
事業主借は、「事業主からお金を借りた」ときに使う勘定科目です。
具体的には、以下のような時に使用する勘定科目です。
- プライベートの銀行口座から、事業経費を支払った。
- プライベートの銀行口座から、事業用の銀行口座にお金を振り込んだ
- 事業用の銀行口座に、受取利息が入金された。
ポイントは、プライベートで管理しているお金などを、事業用に使った時に用いる勘定科目、ということです。
☆仕訳例
プライベートの銀行口座から、事業用の銀行口座にお金を振り込んだ
借方 | 貸方 |
預金 10,000円 | 事業主借 10,000 |
事業主貸と事業主借を間違えても、所得税計算に影響はない
事業主貸と事業主借は、最終的には相殺されて、元入金という勘定科目に組み込まれます。そして、翌年は事業主貸と事業主借はゼロからスタートします。
事業主貸と事業主借を間違えたとしても、事業所得の計算に影響は与えません。なので所得税の計算にも影響がありません。
プライベートの支出を経費にするのはNGですが、事業主貸と事業主借の間違いはそれほど気にすることはありません。
もし、事業主貸と事業主借の使い分けが難しいようであれば、どちらか一方だけを使って帳簿づけをしても、所得税の計算上は特に問題になりません。
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