【本の感想】『スタートアップ企業の税金To Doリスト』


こんにちは。練馬区大泉学園の税理士、上原啓輔です。

本日は、久しぶりに本の感想を書きたいと思います。

油谷景子先生の「スタートアップ企業の税金To Doリスト」です。

こちらの書籍は、たしかXのポストで目に留まった記憶があります。

「独立するなら、今一度スタートアップ企業の税務の流れを理解しよう」と思い、手に取りました。

設立期の会社の税務などが網羅的に書かれており、とても参考になりました。

設立期は、どの会社にも1度しかありません。

なので、スタートアップを専門にしている会計事務所でもない限り、設立期の会社を対応する機会は、思いのほか少ないと思います。

わたしは、開業してからスタートアップ企業のサポートに力を入れています。

そのため、スタートアップ企業の税務手続きや論点などを、網羅的に整理したいと思っていました。

本書はそのようなニーズに、ピッタリの書籍でした。

「設立前」、「設立後」、「期中の流れ」、「決算作業」、「消費税」について分かりやすく説明がされています。

また、「節税」や「税務調査」、さらに「社会保険」や「給与計算」についても書かれていますので、そのあたりも確認が出来ます。

会社を設立する際には、まず事業年度を決める必要があります。

事業年度は自由に決めることが出来ますが、決定に際していくつか考慮すべきポイントがあります。

本書では、そのあたりのポイントも示してくれているので、とても参考になりました。

ちなみに、あくまで一般論ですが、事業年度を決めるポイントは以下のようなものがあります。

ポイント理由
申告時期と、会社の繁忙期が重ならないようにする。申告時には会社が行うべき事務作業が多く発生します。
そのため、繁忙期に決算作業が重なると、業務が過密になる可能性があります。
資金繰りに注意する。申告には納税資金が必要となります。
そのため会社のビジーシーズン後に、申告時期を設定する方が安心です(資金が多くあるため)。
設立期は、なるべく1年間に近い期間を設定する。消費税の免税期間・2割特例を享受するには、設立期はなるべく1年間に近い期間を設定したほうがいいです。
また、設立日~決算日までがあまりに近いと、設立後すぐに決算がやってくるため、タイトなスケジュールになる可能性があります。
必ずしも3月決算でなくていい。大規模法人は3月決算が多い印象です。
ただし特段の事業がない限り、3月決算にはこだわらなくて大丈夫です。
(会計事務所側の事情としても、3月決算はビジーシーズンとなるため、業務が過密になるという事があります。)

会計事務所や、企業の経理に勤める方、全般にオススメです。

とりわけ、会計事務所や経理に就職したばかりの方にオススメです。

また、わたしのように開業したばかりの税理士についても、スタートアップ企業の税務やその周辺知識を整理することが出来ますので、オススメです。

手元に1冊あると、「あ、この時期はどんな税務イベントがあったかな?」、という時に、パッと確認出来ますので、助かっています。

最強の台風が来ている

史上最強の台風10号が近づいているようです。

怖いですね。。

こういう時は、無理せず、出来るだけ息をひそめて、ひっそりと過ごそうと思います。

とはいえ、今日という日は二度と来ない、精いっぱい仕事します!

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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