こんにちは。練馬区大泉学園で会計事務所を運営している、税理士の上原啓輔です。
出口治明氏の「人生の教養が身につく名言集」を読んでいます。
本日のタイトルである、『巨人の肩に乗っているから、遠くを見ることができる』は、本書の「はじめに」で紹介されています
12世紀ルネサンスのフランスの、ベルナール・ド・シャルトルの言葉だそうです。
これは、「過去の賢い人や、その人たちが残した研究成果などを「巨人」にたとえ、その力を借りれば、私たちはより広く、より深く、より遠くまでこの世界を見ることができる、ということを述べた言葉」だそうです1。
すごい含蓄に富んだ言葉だなーと思います。
会計や税金の世界にも、過去の歴史があります。
たとえば会計は、簿記のルールがベースになっていますが、これは中世のイタリアで発明された複式簿記が一番の基礎になります。
この複式簿記のルールは、中世で発明された当時から、ほとんど変わっていないそうです。
複式簿記を学ぶと、その合理性や美しさに感動すら覚えますが、それほどまでに、普遍性があり、完璧な仕組みだったのだと思います。
税金にも歴史があります。
いまの税制は、戦後のGHQが作ったものがベースになっています。
税制の根本的な理念は、「課税の公平」です。
社会が複雑化する中で、「課税の公平」を実現するために、税制も年々複雑になっていきます。
もう少しシンプルにしてくれと思わなくもないですが、過去の先人たちの叡知の積み重ねがあって、今の制度があります。
税理士は、税務会計の世界で「巨人の肩に乗って、遠くを見ている」のだと思いますし、そうであってほしいです。
わたしは、35歳くらいから歴史にハマって、特に世界史に興味を持ち、その手の解説本を読んでいた時期があります。
最近も、また少しだけ歴史の本を読んでいます。
歴史を学ぶことの面白さは、過去の出来事を参考にして、今起きている出来事の意味を考えることだと思います。
ただ一方で、「歴史」という枠組みだと、スケールが大きすぎて、自分事としてはイメージしづらい時もあります。
そんな時は、哲学や宗教を学ぶのが良いのかなと思っています。
哲学や宗教は、難しいのですが、自分事として過去の叡知を活用したい場合にとてもおススメです。
個人事業として独立すると、割と孤独です。
家族以外とはほとんど会話をしていない、という日も珍しくないです。
孤独を感じますが、「巨人」の存在を感じることで、孤立はしないのかな、と考えています。
名言集って面白いですね。
定期的に読んでみようかな。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
- 出口治明[2020]『人生の教養が身につく名言集』三笠書房 4ページ ↩︎