こんにちは。練馬区大泉学園の、ひとり税理士、上原啓輔です。
今回は、魯迅の「故郷」という短編小説の感想を書きます。
魯迅の「故郷」との出会い
魯迅は1881年に生まれた中国の作家です。
21歳の頃に日本に留学しており、日本語も堪能だったようです。
わたしが「故郷」を読んだのは、おそらく2013年頃で、税理士試験の受験生活で悶々とした日々を送っていた頃だと思います。
たまたま、光文社古典新訳文庫の『故郷/阿Q正伝』を買って、パラパラと読んでいました。
タイトルにもある短編小説の「故郷」を読んだ時に「なんか心に染みるいい短編だなー」と感じました。
「故郷」は教科書にも載っている有名な短編らしいのですが、当時は知らなかったです。
ざっくりとした「故郷」の概要ですが、故郷を後にした主人公の「僕」が、何十年ぶりかに故郷の幼なじみ(年上です)に再開して、年月が二人を隔てた残酷さに打ち震える、といったような内容です。
私は19歳の時に進学のため長野から上京したのですが、そのような経験のある人なら、きっとなんとなく「故郷」に共感できる部分があると思います。
「故郷」で一番心に残っている文章
「故郷」の最後にこんな文章があります。
”希望とは、本来あるとも言えないし、ないとも言えない。これはちょうど地上の道のようなもの、実は地上に本来道はないが、歩く人が多くなると、道ができるのだ”
魯迅著、藤井省三訳(2009)『故郷/阿Q正伝』光文社古典新訳文庫 P69
「故郷」を読んだときは、仕事も忙しくて、税理士試験も思うようにいかない時期でした。
先の見えない真っ暗なトンネルを歩いているような気がしていました。
なので「故郷」を読んだ時に「今は希望が見えないけど、そのうち見えてくるよ、元気出して!」みたいな感じのことを魯迅に言われた気がして、すごく救われた覚えがあります。
今でも多少辛いことがあると、魯迅の「故郷」を本棚から引っ張りだしてきて、「うん、魯迅が大丈夫って言ってるから、大丈夫、希望あり。よしサウナでも行こう!」とか思って、気を取り直してサウナに行ったりしています。
この短編集には、ほかにも「阿Q正伝」とか「薬」とかなんとも言えない気分になる短編小説が収録されています。
明るい短編集ではないですが、魯迅に興味ありという方にはお勧めです。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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