こんにちは。練馬区大泉学園のひとり税理士、上原啓輔です。
本日は久しぶりに本の感想を書きます。天田幸宏さんの『個人事業主1年目の強化書』を紹介します。
書店で目について、購入
大泉学園のジュンク堂をウロウロしていたところ、本書が目に留まりました。黄色い表紙が印象的だったのかもしれません。パラパラとページをめくると、面白そうだったので、購入しました。
著者の天田さんは、リクルートで起業支援情報誌の編集者をした後に、31歳で独立されたそうです。
個人事業主関連の書籍は何冊も読みましたが、本書はかなり実践的な内容が書かれており、とても参考になりました。
起業にお金をかけ過ぎない、業務委託の道を探る
第1章では、起業にお金をかけ過ぎないこと、開業当初は業務委託の道を探ること、というアドバイスが書かれています。これは本当にどちらもその通りで、開業した今ならこれらの重要性が痛いほど分かります。
起業にお金をかけ過ぎない
「起業にお金をかけ過ぎない」というのは、とても重要だと思います。もしあなたの事業がPC1台あれば出来るなら、まずは自宅開業をオススメします。事務所を借りれば家賃が発生します。自宅と事務所の家賃をそれぞれ払い続けるのは、かなりしんどいです。
飲食店など店舗を持つ必要があれば別ですが、最初はとにかく固定費をかけずに始めましょう。
「きちんとしたオフィスを借りた方がやる気が出る」、「資金は豊富にある」、という方なら最初からオフィスを借りた方が良いかもしれません。ただ開業当初からいきなり事業が軌道に乗るというのはかなり稀だと思います。最初は小さく始めて、出費を最小限に抑えつつ、事業を拡大していく、というのが現実的だと、個人的には思います。
業務委託の道を探る
先に開業した税理士の先輩から、「最初は業務委託で食いつなげ」とアドバイスをされていました。わたしは、かなり勢いで独立してしまったので、業務委託の道を全く探っていなかったです。
開業当初に、慌てて前職に連絡をしたところ、快く業務委託の仕事を振っていただきました。本当にありがたいことです。この辺りは、開業前にしっかりと算段を付けておくべきです。
繰り返しですが、開業していきなり軌道に乗せることは難しいです。まずは業務委託で収入を確保しつつ、自分のクライアントを開拓していくことをオススメします。もしかしたらほとんどの開業税理士が、そのようなスタイルで始めているのかもしれませんが、わたしはそのあたりに疎すぎて、慌ててしまった、という感じです。
また先日、青税でお会いした税理士法人の代表の方が、「忙しくて手が回らない」と仰っていたので、「自分で良ければ手伝わせて下さい」とお伝えしたところ、早速連絡をいただきました。今週、面接?的なことをしてきます。お仕事をいただければ、大変ありがたいことですね!(^^)!
納税思考でいこう
税理士の間では常識なのですが、過度な節税などはせずに、納税することで会社は大きくなります。納税は利益が出なければ発生しません。そして納税は、利益の一部を支払うイメージです、利益の全てを支払うわけではありません。
過度な節税は資金が流出します。資金が流出すると、将来への投資が出来ません。投資が出来ないと、会社は大きくなりません。したがって、適切な納税=資金が残る=将来への投資が出来る、という流れになって、会社の成長に繋がります。
本書では、ある経営者の「納税思考」という考えが紹介されています。税金を喜んで納めるというスタイルで、事業を拡大されているそうです。
納税は痛税感が伴います。ましてや一人で事業を行っていればなおさらです。しかし、本書を読んでからは、「喜んで納税します」思考に切り替えていきたいと思いました。我々が享受している公共サービスの多くは税金から成り立っていると理解すれば、「喜んで納税します」という考えに切り替えられるかな、と思っています。
まとめ
個人的には、本書は終盤の内容が面白かったです。
先に挙げた「納税思考」も終盤に記載されています。もし立ち読みしたい方は、本書の終盤の方を読んでみて下さい。面白そうと思ったら是非購入されることをオススメいたします。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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